ベトナム人歌手Hamlet Trươngさんへインタビュー
インターン生の金田です。
今回はベトナム人の歌手についてご紹介させていただこうと思います。
歌が好きなのは万国共通で、ベトナムでもカラオケは大人気です。
今回は、作詞作曲もされ、また作家としても活動されている歌手のHamlet Trươngさんにインタビューさせて頂きました。
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「まずはじめに驚いたのは名前なのですが、どうしてHamlet Trườngという名前にされたのでしょうか?やはりシェイクスピアの有名作ハムレットと関係がありますか?」
「この仕事をはじめるときに会社の社長につけてもらったんです。私は学生時代にシェイクスピアのハムレットの劇を学校でする機会があって、まさにハムレットになりきって演じました。それ以来クラスの皆からハムレットと呼ばれるようになったんです。社長に学生時代のあだ名を聞かれ、ハムレットだったことを告げると、そこからとって、今のHamlet Trườngという名前になりました。」
「趣味は何ですか?」
「音楽鑑賞、読書、映画鑑賞や旅行です。ドラえもんも好きですよ。」
「Trươngさんは大学の法学部で勉強されていましたよね?
どうして大学で音楽関係の学科を選ばず、法学部を選んだのでしょうか?」
「家族、特に父は私が法学部で勉強することを望んでいたからです。一方、私の夢は音楽関係の仕事でした。そこで私は二つとも選ぶことにしました。家族を喜ばせながら、自分もしたいことをしました。」
「ということは、Trươngさんは幼いころから歌手になるのが夢だったんですね?」
「はい、そうです。」
「恋愛に関する曲や本が多いですが、これらはご自身の恋愛に基づいて作られましたか?」
「少しだけですね。というのは、いくつかの作品は自分の恋愛に基づいて作っています。けれどもほとんどのものは友達の話に基づいて作っています。」
「ということはTrươngさんの作品は事実に基づいて作られているんですね?」
「はい。そうです。」
「一曲の作詞にはどれくらいの時間がかかりますか?」
「時間は計算できませんね。1日でできるものもあれば、7ヶ月や1年かかるものもあります。」
「では、一番早いものはどれくらいで仕上がりますか?」
「一番早いものだと3時間程ですね。」
「どういうときに歌詞へのインスピレーションを受けますか?」
「大抵は恋愛に関する話や感慨深い話を聞き終わった後です。
たとえば、ある恋人と分かれたばかりの人の話を聞いたとき作詞へのインスピレーションがわいたりします。」
「『代わりの君に守ってほしいこと』“Luật cho người thay thế”(Trươngさんのデビュー曲。本命の相手がいる男性が浮気相手である女性へ別れをつげる内容が描かれている。)を作るときは、どこからインスピレーションを受けて作られましたか?」
「香港映画の“L for Love, L for Lie”からインスピレーションを受けて作りました。」
「この映画はベトナムで有名ですか?どうしてこの映画をご覧になったんですか?」
「この映画はそんなに有名ではありません。昔よくDVDを借りて見ているとき、たまたまこの映画を見ました。私はこの映画に感動して、歌を作ったんです。」
「ということはこの歌はTrươngさんの体験に基づいて作られたわけではないんですね?」
「ええ、そうです。けれども、たくさんの人に関連していますよ。」
「安心しました。
この歌には他の歌と違いたくさんの語りの部分がありますよね?この歌の中で歌うだけではなく、たくさんの語りを入れようと思ったのはなぜですか?」
「普通の歌は5分ほどだけで1つの話をすべて説明することができます。けれどもこの話は長すぎました。そこで歌だけではなく、語りの部分を加えることで、聞いている人にこの話がどのような話なのか理解してもらえるようにしました。
とにかく、たった5分だけではこの話の内容を伝えることができなかったので新しい様式を加えてみたんです。音楽と短い話を融合させてみました。」
“Luật cho người thay thế”『代わりの君に守ってほしいこと』
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「そういうことだったんですね。
日本人歌手もしくは日本の歌で何かご存知ですか?」
「ドラえもん、さくらちゃん、トトロなどの日本のアニメや映画の歌は知ってます。」
「日本のアニメたくさん知っておられるんですね。
では、日本以外の海外の歌手で一番好きな方は誰ですか?」
「そうですね。具体的ではありませんが、Gleeが好きです。」
「私もGlee大好きです。」
「普段、海外の曲は聞かないのですが、映画を見たりすることで、海外の曲に触れています。いつもはベトナムの民族の曲や伝統音楽などが好きで聞いています。海外の曲を聴くことは少ないですね。」
「歌手としてだけではなく、作詞や作家としても活躍されていますが、どれが一番好きですか?」
「一番好きなのはたぶん歌うことですね。」
「どうしてですか?」
「一番簡単だからです。ただ口を開けるだけですからね笑
まぁそれだけではなくて、先天的な才能についていうと歌うことが一番得意だと思います。幼い頃から歌うことは何も教わらなくても普通にできましたが、他のことは練習しなければなりません。自分が自然でいられる一番の才能が歌うことで、一番好きです。」
「Trươngさんは曲や本を通じて人々に何を伝えたいですか?」
「作品を通じて人々に楽天的な気持ちになってもらえると嬉しいですね。」
「人が一番上手にできることは自分が好きなことです。
人は時間を浪費するためではなく、好きなことをするために生きているんです。」