略奪婚が現実に!?~道端で拉致って結婚OKの、ベトナム・モン族の実態に迫る!~

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インターン生のLinhです。わたしはNguyenTatThanh(グエン・タト・タン)大学の三年生で、日本語を勉強しています。
GratefulDaysで、二ヶ月間インターンをします。

 

結婚式は両家や社会へ結婚のお知らせをするために行われてきた、伝統的な習慣です。
現代では、世界中で一般的な習慣になりました。

 

しかし、今でも、ベトナムの北西部に住む少数民族、モン族の間には非常に特別な結婚についての習慣、
「妻を連れ去る」習慣が存在し続けています。

 

では、今日まで保持されてきた独自の文化、モン族の「妻を連れ去る」習慣についてご紹介します。

 

日本語では「妻を連れ去る」と訳されるこの習慣。
モン語で“Haipù” 、ベトナム語で「Bắtvợ」と呼ばれます。

 

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この「妻を連れ去る」ことが許されるのは、お正月など、男女が集まり交流する時です。
これらの日に男性が自分の好みの女性を見つけると、男性は自分の家に帰り、両親に「妻の候補としての女性を連れて来てもいいか。」と質問します。
この連れてくる女性は、恋人や友達の場合もありますが、全く知らない女性の場合もあります。

 

親が同意すると、男性は自分の家に女性を連れ去るために、場所や時間などの計画を練ります。
女性を連れ去る場所は路上や市場が多く選ばれます。

 

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連れ去りに行く前に、男性は友人に連れ去るのを手伝ってもらうよう頼みます。(約4〜5人)

 

そして、男性は狙いの女性に話しかけに行き、他の人は近くで隠れておきます。
しばらくすると男性は、「今日私はあなたを妻の候補として連れ去ります。」と言って、女性の手を握ります。
そして、突然女性を連れ去ろうとします。
その時、男性の友達は女性を連れ去るのを手伝うために、隠れていた場所から出てきます。

 

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女性は連れ去られるときに、その男性が好きであっても嫌いであっても、泣かなければなりません。

 

モン族の習慣では、もし女性が泣かずに連れ去られると、この女性は家族と隣人に軽蔑されます。

 

女性の家族は、連れ去られたことを知ると、女性を守るため、杖などで男性を殴打しようとやってきます。
そのとき、男性の友達が男性の代わりに打撃を受けます。
その間に、男性は女性を家に連れ去ります。

 

女性の家族は、その男性に連れ去られることを嫌と思っていなくても、この行為をしなければいけません。

 

女性は男性の家に連れ去られると、男性とは別の部屋に入れられ、そこに男性の未婚の姉妹が同居します。
この姉妹は、男性と結婚してもらうために、日々説得を行います。

 

男性の家族との「同棲」は3日間行われ、女性には食事や飲み物などが振舞われます。
女性は完全にゲストとして扱われます。

 

四日目の朝、女性が結婚に同意すると、男性の両親は婚約を通知するために、女性の家に水牛の角、パイプタバコ、ワインを持って行きます。
この時に、女性の家族の許可も得ます。
そして、この女性は妻としての生活を正式に始めます。

 

女性は結婚したくない場合、男性の家族に二杯のお酒を要請します。そして、男性に感謝するために、女性はそのうちの一杯を男性に渡します。そして、その男性と友達になりたいと言います。
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その時、男性は最後に自分の想いを伝えます。
そこで、女性が心変わりをしたら、結婚に同意します。

 

女性が意思を変更しない場合は、男性と一緒にお酒を飲みます。それから、女性は家へ帰って、他の男性を自由に見つけます。

 

 

どうしてモン族の間には、このような習慣があるのでしょうか?

 

モンの男性は自分が勇敢で、頭が良く、そしてその女性を愛していることを伝えるために、女性を連れ去ります。
また、夫婦になるために、これは最後の試練です。

 

もちろん、連れ去らずに普通に結婚できることもできますが、上記の理由から、連れ去ることが好まれています。
近年ではこの風習も少なくなってきたそうですが、21世紀になった今でもなお、受け継がれているそうです。

 

もし、ベトナムに来たら、ぜひ一度北西部に行って、このモン族の習慣に触れてみてください。

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グエン・タト・タン大学短期インターン生

グエン・タト・タン大学短期インターン生

グエン・タト・タン大学で日本語を学んでいます。グレイトフルデイズ株式会社にて2カ月間インターンとして働きます。よろしくお願いします!

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